2014年1月29日水曜日

伊福部昭 生誕100年へのメッセージ(9)稲田康(指揮者)

伊福部昭 生誕100年へのメッセージ(9)稲田康(指揮者)

伊福部先生の百年紀コンサートに際しまして一言お祝いを申し上げさせて頂きます。
私は東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団、日本音楽集団、オーケストラ・アジアの指揮をしております。
洋楽、邦楽、を問わず多くの音楽作品を指揮してまいりました。
伊福部先生の作品を知ったのは、幼い頃見た映画「ゴジラ」が最初でした。「ゴジラ」は「SF交響ファンタジー」と題されたオーケストラピースにこのテーマが出てきます。単純なフレーズの繰り返しなのですが、一度聞くとおそらく一生忘れないででしょう!
強烈なインパクトを持ったテーマです。巨匠の成せる技でしょう。そして「SF交響ファンタジー」後半には、軽快な2拍子の曲が続きます。私はこの曲を聞き、「日本のアニメ音楽の原点はここに有ったのだ。」と、驚きと感動を覚えました。
日本の自然や風土を歴史観をもって未来おも感じさせる伊福部先生の音楽は、これからも多くの人を魅了していくことでしょう。

プロフィール
稲田 康 Yasushi Inada
1975年に日本音楽集団に入団し、定期演奏会の企画構成や、各地での学校音楽鑑賞会での指揮を手がけている。

1949年京都生まれ。

京都芸術大学音楽学部指揮科卒業。
ウィーン国立アカデミーに留学。
指揮をハンス・スワロフスキー、伊吹新一、外山雄三、森正、山田一雄の各氏に、作曲をフリードリッヒ・ノイマンに、現代音楽をカール・オルフに学ぶ。
帰国後は、オーケストラ(新日本フィルハーモニー交響楽団、東京ユニバーサルフィルハーモニー管弦楽団ほか)、オペレッタ(日本オペレッタ協会)、ミュージカル(「アニー」「ミスターアーサー」「ベルサイユのバラ」)、現代邦楽、市川猿之助スーパー歌舞伎の音楽など様々なジャンルで活躍。
1995年、東京フィルハーモニー交響楽団を指揮したNHK制作の番組が、プラハ同際テレビ祭・チェコクリスタル現代音楽優秀賞を受賞した。